Hondaは、ASIMOに象徴されるような“人と共存するロボット”の研究開発を長年に渡って繰り広げています。私は入社以来ロボット領域に携わっており、そのなかで制御領域を担当しています。目標に対する軌道生成から、対象物を扱うための関節の制御、さらには人間とのインターフェースまで、あらゆるレイヤーにおいて知恵を絞り革新的なロボットづくりに挑戦しています。
ロボティクスはいま社会で注目されている技術であり、有力なIT企業やスタートアップ企業も続々参入しています。しかし、ハードウエアまで自社で一貫して開発できる企業は限られています。そんななかでHondaは、高性能なハードウエアを自ら創り出せる力がある。制御技術者としては、その唯一無二のハードに自分のアイデアを実装し、実世界で本当に役立つロボットを世の中に送り出せる。そこに私は大きな醍醐味を覚えています。
ロボット制御は一筋縄ではいかない世界です。シミュレーター上では理想通りの動きを示しても、いざ実機に設計したソフトを組み込んでテストしてみると、予想外のエラーに見舞われることもあります。解析を繰り返して原因を探り、関係者と議論しながら問題と思われる個所をひたすら潰して壁を乗り越えていく。プロジェクトを前進させることに貢献できた時は、技術者として自分の成長を大いに感じます。
現状では、普段の生活のなかでロボットと触れ合うことに違和感を覚える人もまだ多いと思います。
自動車やスマートフォンが瞬く間に普及して人々の暮らしを変えたように、
ロボットで新たな価値を提案したいと思っています。
Hondaの技術をフルに活用し、ぜひ人々の生活に溶け込むロボットをこの手で創りたいと思っています。
グローバルと関わる機会もあります。Hondaは米国とEUのドイツにR&D拠点を設けており、ロボットの研究開発においても画像認識や機械学習などのテーマを共有しながらプロジェクトを進めています。また、日本のプロジェクトメンバーの中にも外国籍の技術者が複数在籍しており、彼らの知恵も吸収できるのはとても刺激的です。
スノーボードが趣味で、シーズンになると「非日常感」を味わいにたびたび雪山に出かけています。私はいま埼玉県の和光市にある研究所に在籍していますが、仲の良い技術系の同期は栃木の事業所に勤務している人が多く、彼らと落ち合って北関東のスキー場でよく滑っています。
周りの先輩方は、一を聞けば十を答えてくれる熱い人ばかりで、
みなさんに教えていただいたからこそ私もここまで成長することができました。
みなそれぞれに専門性を持っているため、協業するなかで学ぶことも多く、先輩方にはとても感謝しています。
学生時代に取り組んできたテーマはレーザ光の増幅。学会発表の機会も多く、論理的に考える力が鍛えられたと感じていました。しかし、Hondaに入社した後、周囲のレベルの高さにすぐに鼻をへし折られたのも、今ではいい思い出です。
昔からチャレンジングな日本のメーカーとしてHondaに興味を持っていました。就職活動時も自然に候補にあがり、Hondaなら技術者として世の中に新しい価値を提供できるに違いないと入社を志望しました。その想いを叶えられるようこれからも頑張ります。
就職にあたっては、自分が楽しいと思えることができる場を選んでほしいと思います。
私の場合、それは「技術で新しい価値を創り出す」こと。
自分の軸が明確ならば、多少環境が変化してもモチベーションを維持し続けられる。
それがロボットに関わることなら、Hondaはとてもエキサイティングなフィールドです。
※取材内容、および登場する社員の所属は取材当時のものです。